2種類のカモミール、その違いは?

カモミールは、古くから愛されてきたハーブで、その香りと効果から多くの人々に利用されています。
特に「ジャーマン種」と「ローマン種」の2種類がよく知られていますが、これらにはいくつかの重要な違いがあります。
今回は、その違いについて詳しくご紹介します。

カモミール・ジャーマンとカモミール・ローマンの特徴

収穫された後、「カモミール・ジャーマン種」は主にハーブティーとして利用され、一方の「カモミール・ローマン種」は精油として利用されることが多いです。
どちらの種類もリラックス作用が期待でき、日常生活に取り入れることで心身のバランスを整える効果があります。

ジャーマン種の花芯の黄色い部分は、こんもりと盛り上がっているのが特徴です。
これは外見からも見分ける際のポイントとなります。

ハーブティーとしての利用

ジャーマン種はリラックス効果が高く、ハーブティーとして非常に人気があります。特にストレスを感じたときや就寝前に飲むことで、心を落ち着かせる効果が期待できます。
ジャーマンカモミールティーは、柔らかな甘さとわずかな苦味があり、多くの人々に愛されています。

一方、ローマン種もハーブティーとして利用可能ですが、やや苦味が強く感じられるため、一般的にはジャーマン種の方が好まれる傾向にあります。
しかし、その独特の風味を楽しむ人もおり、好みや用途に応じて使い分けることが大切です。

精油としての利用

ローマン種の精油は、甘いリンゴのような香りが特徴で、精神的な不調の改善やリラクゼーションに最適です。
この香りは、不安感を和らげ、心地よい眠りを誘う効果があります。
特にアロマテラピーにおいて、ローマンカモミールの精油は高く評価されています。

ジャーマン種の精油は、アズレンブルーと呼ばれる青色が特徴的です。
この精油は、アトピー性皮膚炎や湿疹などの皮膚ケアに利用されることが多く、抗炎症作用が強いことから、敏感肌のケアにも適しています。
どちらの精油も、アロマテラピーで重要な役割を果たします。

学名と植物の特徴

ジャーマン種 (一年草) の学名は Matricaria recutita です。
この植物は、1年の寿命で成長し、種をつけるとその役目を終えます。
外見上、花芯がこんもりと盛り上がっているのが特徴です。

ローマン種 (多年草) の学名は Chamaemelum nobile です。
多年草であるローマンカモミールは、毎年再び芽を出し、成長を繰り返します。
全草(花・葉・茎)から甘い香りが漂い、その香りはリラックス効果を持つため、庭や鉢植えとしても人気があります。

主な成分と効果

ジャーマン種の主な成分はカマズレンとビサボロールです。
カマズレンは、青色の精油成分で、強い鎮静・抗炎症効果があります。
この成分が含まれることで、ジャーマンカモミールの精油は青色を呈し、アズレンブルーと呼ばれるのです。
また、ビサボロールも抗炎症作用が強く、皮膚の治癒を促進する効果があります。

ローマン種の主な成分はアンゲリカ酸エステルです。
この成分は、甘いリンゴのような香りを持ち、リラックス効果や鎮痛効果が特徴です。特に精神的な疲労を感じたときや、不安感を和らげたいときに利用されることが多いです。

日常生活での活用方法

カモミールは、その用途の広さから日常生活に取り入れやすいハーブです。
例えば、ジャーマンカモミールティーは、リラックスしたい夜やストレスを感じたときに最適です。
また、ローマンカモミールの精油をディフューザーに入れて香りを楽しむことで、心地よい空間を作り出すことができます。

どちらのカモミールも、その特性を理解して適切に利用することで、より効果的にその恩恵を受けることができます。
皆さんもぜひ、カモミールを日常に取り入れてみてください。

アロマテラピーランキング
アロマテラピーランキング
ブログランキングに参加しています。
もしよろしければ、クリックして応援していただけると嬉しいです!